映画・ドラマ制作の教科書

<映画の教科書>映画・ドラマ制作部(製作部)を辞めた理由

2021年4月10日

(※せいさくぶ=製作部=制作部なので以下制作部に統一します。衣がつくかはあまり関係ありません)

こんな方におすすめ

  • 映画・ドラマの制作部をめざしている
  • 現在制作部の仕事をしている
  • プロデューサーになるべき理由が知りたい
小柳智則

映画業界を目指す人に向けて映画・ドラマ制作(製作)部を辞めた理由を記事にしました!

映画・ドラマ業界で働きはじめて20年が経ちました。

現在はフリーランスで映画・ドラマのプロデューサー/ラインプロデューサーをしております。

幅広く映像制作をしていますが、予算が1億以上の企画に参加していることが多いです。

実体験をもとに記事を書いていきます。

5年前僕は制作部をやめました。

なぜなら、
制作部でいることの意味が分からなくなったからです。
お金も稼げるし、
仕事は楽しいし、
業界では第一線で超一流と言われていたのに。

なぜならこのままでは将来がないということに気づいたからです。

この記事では制作部からプロデュース部に部署チェンジをした理由を書いていきます。

記事を読むとその理由が明らかになります。
とても大事な部分です。

最後までお読みいただけると幸いです。

映画・ドラマの制作部(製作部)を辞めた理由

5年前の私は映画・ドラマの制作部をやっておりました。

参考

制作部の仕事内容はこちらの記事をご覧ください!

制作部の仕事を極めれば他の仕事が簡単にできるようになる!

<映画の教科書>制作部の仕事を極めれば他の仕事が簡単にできるようになる!

こんな方におすすめ 映画の制作部の仕事内容が知りたい 制作部になる方法がわからない 制作部をやってみたい 映画やドラマの制作に絶対必要なのが制作部の存在です。 制作部ってなに?と 思う人もいるかもしれ ...

続きを見る

映画やドラマの制作現場で母と呼ばれる制作部の仕事は、
知識が何もなくてもやり始められる唯一の部署。

映画やドラマの制作に関わりたいけれど、
知識もないから不安という方は制作部を入り口にするのをおススメします!!

オファーが殺到した一流の制作部

自分でいうのもですし、あくまで自称です。

私自身は「超一流の制作部」と呼ばれていました。

例えば春クールの連続ドラマを各テレビ局で20本制作してるとしたら、

その内の半分以上の作品から制作をオファーがあったり、

こんな連絡も沢山ありました。

大物俳優マネージャー

○○さんが主演なので作品を担当して欲しい

映画監督

来月からこの企画やるんだけどお願いできる?

他にも会ったこともない知らないプロデューサーから突然電話がかかってきたりもして、ありがたいことに大人気でした。

周りにいる制作部仲間からは、

小柳が前回使ったあのロケ地の情報おしえてもらえない?

など、業界内でも注目を浴びる存在。

制作部のことは何でも知っています。

そんな制作部を辞めたのが、2016年の夏でした。

制作部からプロデュース部へと部署を変えました。

5年前までは一生、制作部でいい。

好きな作品を作り続けているのが幸せ。

ギャラ(給料)もそれなりに貰えるし、仕事がなくなることもなく引く手数多な存在。

制作部を辞める理由がなかった私が制作部を辞めた理由。

それは、、、

制作部を辞めた理由

制作部を辞めた理由は2つあります。

  • 自分の時間がなかったから
  • 新しい目標ができたから

一つずつ説明していきます。

自分の時間

会社員からフリーランスを目指す人で多い理由の一つが自分の時間を増やしたいだと思います。

どんなにお金を持っていても、時間だけは平等です。

全ての人が1日24時間しかありません。

その時間をどの様に過ごすかはとても大事なこと。

私にとっての映画は人生そのものでした。

仕事と遊びと趣味が一つになったものが映画の制作現場。

友達のような仲間と一つの作品を作ることは、寝る時間がなくても楽しいものです。

自分の時間をすべて使って映画を作っていることが苦痛ではなく幸せでした。

その為、家族や友人、自分に使う時間の制限があり、圧倒的に少ないのはお伝えするまでもありません。

家族との会話も、頭の中で映画のことが常に浮かび、右から左へ流れていました。

本当は一番大切にしたいものをおろそかにしてしまっていることにずっと気づけなかったのです。

自分が一流と呼ばれればその分期待を背負ってしまい、やらなければいけないことが増えます。

人任せにもできず責任と戦わなければいけません。

全ての人が私と同じような考えを持っているということはないとは思いますが、

任されたことの責任の重さから、日々プレッシャーと共に過ごす毎日からは早く逸脱すべきだと思います。

新しい目標

簡単に言うとやってみたいことが増えました。

そういえば先日脚本の書き方を作りました。

最短で感情を動かすストーリーをかけるようになる3STEP
(ご興味あれば!!)

自分の時間を増やし、いろんな世界を見に行きました。

今まで自分の知らなかったことが本当にたくさんあって刺激的で、世界はとんでもないことを知りました。

どんな世界を見たか簡単ではありますが、紹介しておきます。

  • 億万長者のセミナー
  • 免許を持っていないのにポルシェを買ったという20代が多数参加する飲み会
  • 数々の俳優さんとの食事会
  • 借金を抱えて生きていくことが困難になったけど頑張って生きている集団
  • 宗教ではないけれど崇拝する人のために頑張ることができる人々
  • 暗号通貨の世界
  • インターネットで稼げると豪語する人々にお金を払うと本当に稼げるのか?を検証

などなど

きっと私はバカなんだと思いますw

全てのことを自分の目で見なければ信用などできず、噂に惑わされることを嫌い足を運んでいきました。

おかげでとんでもないスピードで自分が成長していきました。

きっかけとなったのは、自分が興味本位で部署移動したプロデュース部でプロデュースの難しさを経験したからでした。

プロデュースと出会ったおかげで、自分の視野が広がり成長することができました。

まとめ

他にも理由になる出来事は沢山ありましたが、大きくはこの二つ。

制作部の仕事は間違いなく楽しいと思います。

仕事に熱中することも大事なことだと思います。

しかし、自分の時間を大切にすることはそれ以上に大事なことだと思います。

真剣になり、まっすぐな方向を向いている時は、なかなか気づけないこともあります。

時には自分を振り返る時間を作ってみる必要があるかと思います。

制作部を目指している人だけではなく、業界全体、他の業種で忙しく働いている全ての人にもあてはまると思います。

私が制作部を辞めた理由からお伝えしたいこと。

それは「時間は有限でありその使い方を考えるべき」ということと

思っているより自分が見ている世界はせまい。視野を広げよう」この2点です。

私自身この業界の仕事以外をしたことがないので、他の業種のことはわからないので、

制作部の皆さんにお伝えするのであれば、

制作部の仕事も視野を広げればもっとうまくやる方法があるはずだと思います。

自分が思っているより自分が見ている世界はせまいということを頭の片隅においておきましょう!!

時間は有限であり使い方を考える

自分が見ている世界はせまい。

視野をもっと広げよう

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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小柳智則

プロデューサー/ラインプロデューサー/さらば、銃よ 警視庁特別銃装班、サイレント・トーキョー、任侠学園、オズランド、踊る大捜査線、海猿、四月は君の嘘/TRICK、野ブタをプロデュース。エスピー、安堂ロイド、アイムホーム、4月の東京は… 【仕事内容】 プロデューサー/ラインプロデューサー/制作部/ロケーションデザイン/顧客集客動画の制作/動画コンテンツプロデュース/PV/MV/企業VP/YouTube/SNS運用/講師/脚本添削/個人プロデュース/勉強会 俳優に向けた演技力を高めるnoteや映像業界の教育にも力を入れております。Xやインスタで質問なども受け付けています。

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