仕事の本質をつかむことで効率が良くなるという話です
映像業界で働き20年が経ちました。
本職は、映画・ドラマのプロデューサー/ラインプロデューサーをしています。
幅広く映像制作をしていますが、
予算が2億以上の企画に参加していることがほとんどです。
地方再生のプロジェクト、個別のプロデュース、企業案件VPなどもやっていますので、
仕事の依頼はコチラにご連絡いただけますと幸いです。
現在は、2023年配信の連続ドラマ、2023年公開の映画の企画、インディーズ映画の企画、YouTubeの企画などを進めております。
おつかれさまです!
小柳です。
現在制作を進めていて絶賛撮影中のドラマの、
新人の制作進行くんから、
小柳さんロケマップ見てもらってもいいですか?
ということでロケマップをチェックしました。
見にくい、、
うーーん。
とその前に。。
ドラマも映画もそうなのですが、制作部の仕事って大変なんですよね。
何のためにそれをやるのかわかっていないとやっても意味がない。
でもその本質に気付いている人が少ないのも事実なんです。
この記事を読むと制作部の仕事の進め方がわかるようになり、
撮影現場を進めていく上でとても大事な知識を身につけられます。
映画を作りたい人、制作部を目指している人、仕事を効率よくやりたい人に、
おススメの内容となっております。
それでは書いていきます。
【映画の教科書】制作部のつくるロケ地図(マップ)の本質を掴もう
ロケ地図(マップ)ってなに?
こんな感じです。
いまはGoogleマップとか使ってデジタルでつくっていることが多いですが、
僕の助手時代は手書きでした。
しかもナビなんてなかったのでこの地図を頼りに皆が集まります。
そのため地図に不備があると俳優部が現場に着けなかったり、
車輌部から怒られたり。
とてつもなく重要なアイテムだったのですが、
カーナビやグーグルマップなど3G→4Gと時代がやり方を進化させました。
そのためロケマップの本質も昔のままではなく進化しているのです。
が、そこに気付いている人はとても少ないように感じます。
ロケマップの本質とは?
制作部の仕事って実は超大変で、
手が全然足りていないんですよね。
制作の仕事がわからない人は下記の記事をお読みください。
こんだけやることがある。
なので制作の現場で制作部がやらなきゃいけないことは?
、、、
、、、
わかる人?
。。。
。。。
自動化です。
これがわかってる制作部とそうではない人とではものすごい差がつくんですよね。
どういうことかって説明します。
ただでさえ忙しい制作部は現場で質問攻めにあいます。
例えば、
- 撮影現場どこですか?
- トイレどこですか?
- スタンバイ場所は?
- 養生するから養生道具持ってきて
- 撮影現場でこれ使っていい?
- 音止めのため空調の場所教えて
- 飲食はどこでできる?
- 喫煙場所は?
- 車の駐車場所どこですか?
などなど一人しかいないのに対応不可能ですよね?
これを自動化するのです。
地図上にスタンバイ場所や車両の停める位置を書いて事前に指示をしておけば、ロケ現場に着いたときに指示を出さなくても皆が自分の意志で動けます。
同じようにスタンバイ場所の記入などの情報を記載しておけば、メイクさんや衣裳さんが車から道具を運ぶときにも「ここに行けばいいのね」と、指示や案内を割愛できます。(実際にはAPさんや助監督に案内を引き継ぐ形になるかもですが)
また準備の時に地図に最寄り駅が書いてあれば、駅集合の場所がどこに集合すればいいかを聞かなくても、わかるようになります。
というように一枚の地図を配布することで、
スタッフに情報を共有し、
撮影現場に着いたときに指示をしなくても、
皆が具体的に行動できるように、
誘導することができます。
これが自動化です。
自分がやらなくても自動で物事を進める為の道具をつくる
ロケマップの本質はここにあると思っています。
- 駅を書く
- 高速の乗り口を書く
- 一枚で出発からゴールまでを書く
- 車両の駐車位置を書く
- 主要道路を書く
- 曲がり角の目印を書く
などなど
何を書けばいいかという部分にこだわりを持っている方もいらっしゃいますが、そこはあまり重要ではありません。
(※重要ではない。という言葉に語弊があるかもしれないので、訂正しておきますが最低限書かなければいけない基準はありますのでご注意下さい」。ここでは割愛させて頂きます)
ぶっちゃけ、グーグルマップに住所を入れてもらった方が、渋滞からも逃れる回り道の案内までしてくれるので、それで十分ですよね?
そう思っている方も多いのではないでしょうか?
確かにそうだと思います。
地図にはロケ地の住所と現場拡大図さえあれば問題がないわけです。
そのため詳しく地図を書くことで、これ一枚で撮影に関わる全ての人が撮影現場に到着させるというのは、目的であって本質ではありません。
この本質を理解しているかどうかで、
撮影現場の効率がガラッと変わります。
まとめ
制作部以外の部署もそうですが自動化が上手いチームは、効率がとてもよく仕事が早い。
助手から技師へあがったり、
制作部からプロデューサー、
助監督から監督になったりしたときに、
この自動化するというシステムをつくれるかどうかで、
自分ができることの幅が大きく変わってきます。
最初は難しいかもしれませんが、
意識してやることで自分のスキルに出来ると思います。
制作部はとても忙しい部署なので自動化システムの構築を目指して仕事をすることをおススメいたします。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。
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