映画・ドラマ制作の教科書

【警告】魚卵と呼ばれるのはアレルギーや通風よりやっかいだ。まだ間に合う、とにかく学べ!

2021年8月24日

映画・ドラマ業界で働き20年が経ちました。
業界では裏方のミスタープロフェッショナルと呼ばれています。

映画、ドラマのプロデューサー/ラインプロデューサーをしています。

幅広く映像制作をしていますが、
予算が2億以上の企画に参加していることがほとんどです。

現在は2026年公開作品を進めております。

超本気ギレしました。

まじで。。

いやーーーくやしい。
個人的な感情なので皆さんは気にしないで下さいね。

先方の担当者『大丈夫ですよ。魚卵だと思ってるんで』

魚卵。。

帰り道マジでフツーに落ち込みました。
でも的(まと)を得てるな、とも。

そうなんです。
大事な作品は先方にとっては魚卵なんです。

いくら、を想像してみて下さい。
あの宝石のようないくら。

サケは一回に3000~4000個の卵を産みます。
作品はそのうちの一つに過ぎないのです。

変わりはいくらでもある。
いくらだけに。。

ダメなら他を探せばいい。

散乱した卵からふ化した稚魚がサケに成長してくるまで待つ。
自分たちが作品を探さなくても向こうから持ってきてくれるのを待てばいい。

そんな意味でしょう。。

こんなことに負けられるかーーいって思ったので、
頑張ろうみんなとお伝えしたい!!

僕を含む自分が魚卵だと思う皆さんが、
安全にふ化して稚魚となり、沢山の外敵と戦いながら成長し、
サケになる方法を本日は記事にします!

魚卵と言われた僕らがこれからやらなければいけないこと。

それは、、、

魚卵のまま終わらない方法を考える

魚卵からふ化するための3つのポイント

まずはポイントとなる3つを紹介します。


①情報格差

②間違えたポジションにいないこと

③1人でやらない。これからはチーム戦

一つずつ解説していきます。

情報格差

情報には大きな差がある

最近よく使わせてもらうこの言葉。

世の中には得られる情報に差があるのです。

まずはそれを知ることが大切です。

例えば、スマホ一つで得られる情報があるとします。
同じスマホを使えば誰でも全く同じものを調べられるはず。

なのに僕とあなたとでも得られる情報が違いますよね?

ここに差があるのです。

方法を知っている人は、沢山の情報を得られるしやり方もわかる。

一方知識がなければ、キーワードにも困り同じような内容しか調べられません。

当然調べても出てこないものもありますし、
沢山の情報の中からどれを精査して選ぶかも重要になります。

情報には差があるということを理解して頂けたと思うので、
次はこれをどの様に活用するかです。

情報の差を活用する方法

自分と周りにいる人とで情報に差がある。

ならば自分が持っていないものを人から聞くのがベターだと考えますよね?

その通りです。

自分の実力では得ることができない情報は他人から得るのです。

他人から情報を得るにはどうすればいいかというと、

コミュニケーションと交渉力です。


それについては過去に解説したヒントがあるので下記を参考にして下さい。

知らなかったことを教えてもらうことで、
自分がどんどん成長していきますよね。

なのに、若手で多いのがプライドが高く人に聞けない。
或いは人に聞くのが恥ずかしいと思っている人がいます。

人に聞けないとどうなるでしょうか?

人に聞けない~オーディションの探し方

これは非常にもったいない。

めちゃくちゃ損をしてます。

ここではよく質問が来る「オーディション」を例に出して話していきます。

自分でオーディションの情報をネットで探すと、
自主映画や舞台しか見つけられません。

その通り。
先程説明した通り情報には差があります。

「オーディションの情報ないですか?」

SNSで直接メールを送ってくる人もいますが、
これはそもそも貰い方が間違っています。

どうやってオーディションの情報を得ればいいかは、
先程も上げましたが相手に好かれることを意識してやらなければダメです。

すべての基本は人に好かれること

この記事を読んでいる前提で話します。

相手に何かしてもらいたいなと思った時は、
自分が先に相手に与えること。

じゃないと相手に何のメリットもありませんから。

みんなと同じように人は誰もがやる理由がないことをやるのは苦手です。

相手が親だったり、先生だったりすれば別です。

事務所に所属したのにマネージャーさんが情報をくれない。
そう思ってる方も多いのではないでしょうか?
では質問です。

あなたに情報を与えるメリットはありますか?

何でしょうか?
渡したオーディション情報を確実に合格し案件を獲得できるのでしょうか?

ただ情報が欲しいと言われてもメリットや理由がないことをやるのは苦手なのです。

役者仲間にも同じことが言えます。

ライバルを増やすことになってしまうし教えていいのかわからない。

自分の情報をシェアできないってことは、
もちろん他人からも教えてもらえるはずがないですよね。

情報を自分のものだけにしようと交換することが出来なければ
情報貧乏になっていく可能性があります。

このように情報を自分で遮断してしまっている可能性もありますし、
オーディション情報が見つけられないという人は、
そもそも普段の周りとのコミュニケーションやリサーチが足りていないかもしれません。

そう思っている方は今すぐ改善しましょう!

情報格差をなくす改善ポイントは下記の3つです。


・コミュニケーション能力を磨く
・交渉力を磨く
・リサーチなどの積極的な行動をする

難しければ1つずつでも改善していきましょう。

ポジションを間違えない

ポジションって何?

ポジションって何?と思う人もいるかもしれません。
わかってるようでわかっていないポジション。

ポジションをとる。
これが結構難しいのです。

例をだしていきます。

サッカーでいうと、
オフェンス、ミッドフィルダー、ディフェンス、ゴールキーパー
と役割が分担されたポジションが決まってますよね。

これと同じことです。
今いる自分のポジションを常に把握しておくことはとても重要です。

例えば映画業界に入って3年目の制作進行だとします。

制作3年目だとまだまだ若手です。

新人、若手、スタッフの中で一番若い、制作の一番下の職。

必然と自分のポジションが見えてきますよね?

挨拶するときは必ず自分から挨拶する。
声を大きく。元気よく。

何か雑用が出たら積極的にこなす。

そのポジションでやることは明確。

明確なのにその仕事をこなさなかったら、
周りからは何やってんだと思われますよね?

自分のポジションを理解しておくことは重要ですよね。

上記の例はわかりやすいものを出しましたが、
下記の場合はどうでしょうか?

・Twitter、Instagramの中での自分のポジション
・ライブ配信の時のポジション
・芸能事務所に所属している時の自分のポジション
・ドラマや舞台で出演者としての自分のポジション
・世の中に対しての自分のポジション

自分のポジションがどこかわからなくないですか?

Twitterでのポジションって何?
ってなりますよね?

SNSが伸びない人はポジションがとれていない人が多いです。


何をやってるときも適正なポジションは意識しておくべきです。

ポジションの把握を間違えると、
誰もあなたに興味を持たなくなってしまいます。

間違えた場所に居ると損をする

サッカーでディフェンスというポジションの人が、
相手のゴール前で守りをしていても意味がないですよね?

そんな馬鹿な事をしている間に自軍はかなりピンチな状況に追い込まれてるかも。

こんな状態の人が世の中には沢山います。

ポジションが間違っていると効果がないので、
誰もあなたのことを見ない状態が続きます。

「おーい」
しーーん。

みたいな。

でも気づけないんですよ。
自分のポジションが間違ってることに。

こんな人めっちゃ多いんですよ。

役者さんとか特に。

非常にもったいない時間を過ごしてますよね?
いくらご自身の宣伝しても意味がない。

ポジションは間違えてはいけません。

適性の場所でポジションを確立しましょう。

と言われましても、
適正かどうかがわかりません。。

となっては意味がないので、
適正なポジションの探し方も書いていきます。

適性を探す

適性を探すのに大事なのは、、、

情報です。

はい、そうです。

情報って本当に大事だなと思います。

自分が間違ったポジションにいる。

例えば、
ヒーローもので少し有名になった俳優さんがいて、
その俳優さんがtiktokで舞台のチケットを売ったら全然売れなかった。
売れない理由がわからない。
何度か試したけど数枚しか売れなかったので、
次こそ売れるように頑張ってやる。

こういう思考です。

ヒーローもので有名になった俳優さんのファンがいる場所はどこでしょうか?
tiktokではありませんよね?

でも自分はtiktokやりたいからとそこで集客を続ける。
売れるわけがない。

・tiktokをやりたい人がなぜそこにいるのか?
・ヒーローもので売れた俳優さんのファンがどこにいるのか?
・自分のファンの年齢層は?
・男性が多いのか?女性が多いのか?
・舞台を見たいお客さんがどこにいるのか?

情報を得ないと間違えて発信し続けてしまう。

何度も言いますが、
情報は生命線と言ってもおかしくないでしょう!

自分の適性を掴むために場所を探し情報を得てポジションを確立する

情報とポジションのつながりをお話ししたので、
次は、1人でやるのはもったいないということを書いていきます。

1人でやらない。これからはチーム戦

1人でやると大きな壁にぶち当たる

このブロックは脚本家を目指す皆さんを例に出していきます。

脚本家や漫画家を志望する皆さんがどうやってデビューするか?
を考えた時にやることでコンクールに応募するという手段があります。

有効な手段ですよね。

コンクールで賞をとることを目標に努力している人も多いと思います。

賞をとる。

それ自体は非常に良いことです。

目標としても申し分ないですし、
そこからデビューが決まっていくことも多々あります。

でもね、

全てではないですがコンクールは誰かの目線でグランプリが決まります。

○○賞の審査員の方々から見てよかったものがグランプリをとる。

人の思考が入る。

グランプリをとって同じような作品を書き続けて、
世の中からオファーが続けばいいのですが、

そうではないかもしれない。

そのグランプリがホラー作品だったら、
ホラーだけを書き続けるよりも、
他ジャンルも書けた方が沢山オファーが来ますよね。

グランプリをとると自分に力があると思い込んでしまい学ばなくなる人は、
数年後に消えていってしまう傾向にあります。

一発ギャグで流行ったお笑い芸人さんとかそうですよね?
その逆は面白くてもトークがダメなら他のバラエティーからオファーは来ない。

既存(すでに売れてる人)の人を使った方が失敗はないですもんね。

だから新人のポジションが無くなっていくんです。

ベテランのポジションを奪えない。

これはどの部署も一緒で、
芸能関係や映像業界はずっとこの構図です。

映画監督が新人ではなくベテランを起用し続けるのも、
失敗したくないし、見込みが欲しいからです。

ではこのポジションで仕事をするための秘策を考えていきます。

秘策はチーム戦

一人でやろうとした場合どうなるか?
例を挙げます。

自分で書いて脚本のコンクールに送る

脚本コンクールで賞をとる

賞をとったので2冊、出版が決まる

2冊の本を出す

2冊の本の売れ行きで評価が決まる。

自分の宣伝を自分でしながらプロとして執筆活動をしていく。

このような流れになります。
脚本を書くということに対し、
自分の力だけでやっていかなければいけません。

これをチーム戦にすると。

自分で書いて脚本のコンクールに送る
チームで意見交換をする

脚本コンクールで賞をとる
仲間からお祝いされる

賞をとったので2冊、出版が決まる
同時に仲間のプロデューサーが営業する。

2冊の本を出す
賞をとってからも勉強会を重ね他ジャンルの執筆もできるようになる。

2冊の本の売れ行きで評価が出る
プロデューサーの営業でドラマの執筆依頼が来る。

仕事にも困らず執筆の幅も増える
仲間の脚本家もコンクールで賞をとりチームの評価も肩書に乗る

チームに依頼殺到

この様な違いです。

いいように書いてしまっていますが、
仲間と学びの場を作ることは賞をとった後でも大切です。

自分の世界だけで脚本を書き続けていられる先生もおりますが、
そうでない場合が多いと感じます。

有名な賞をとり鮮烈なデビューをした作家さんの本が、
全然売れなくなって消えていった人もザラにおります。

脚本家さんを例にしましたが、
映画監督も同じように華々しくデビューしても、
自分の世界を貫くことが世の中に響くは別次元の問題で、
学びを怠ることが一番よくないと感じます。

それをするためには1人ではなく、チームに属するべきだと思います。

1人で戦うのをやめよう。

まとめ

魚卵と呼ばれたこと。

非常に悔しかった。
しかし、今思えば、

確かに毎日何万という作品が生まれ、
世の中を笑顔であふれさせようと努力が続いている。

その中でも生き残っていかなければいけない。

作品は濁流に流されず安全なところで、
チームを組んで育てる事。

またチームで他の卵がふ化できるまで情報を共有する。

学び深く、志高く、成長していくこと。

それによりチーム全体が手をつないで基準値をあげていく。

これに尽きます。

お互いの手を取り合えるチームなんてなかなか見つからない。
そう思いますよね。

僕はついてきてくれる仲間を大切に周りだけでも底上げして強いチームをつくりたいと思っています。

もし興味を持って下さった方はnoteやTwitterの発信をチェックして下さると嬉しいです。

もし良ければのぞいてみて下さい!

最後に。

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お知らせは以上です。

目標を最短で叶える為に、毎日学び深く成長を加速させていきましょう!

本日も最後までお読みいただきありがとうございました!!

やっていきましょう!!

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小柳智則

プロデューサー/ラインプロデューサー/さらば、銃よ 警視庁特別銃装班、サイレント・トーキョー、任侠学園、オズランド、踊る大捜査線、海猿、四月は君の嘘/TRICK、野ブタをプロデュース。エスピー、安堂ロイド、アイムホーム、4月の東京は… 【仕事内容】 プロデューサー/ラインプロデューサー/制作部/ロケーションデザイン/顧客集客動画の制作/動画コンテンツプロデュース/PV/MV/企業VP/YouTube/SNS運用/講師/脚本添削/個人プロデュース/勉強会 俳優に向けた演技力を高めるnoteや映像業界の教育にも力を入れております。Xやインスタで質問なども受け付けています。

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